排卵日にも下腹部痛を感じるのは何故?その原因や症状の緩和法を教えて!

まだ生理になっていないのに、下腹部に痛みを感じることってありますよね。もしかして病気?と不安になることもありますが、その痛みの原因は排卵痛による可能性があります。ここでは、生理の時だけではなく排卵日にも起こりやすい下腹部痛についてご紹介していきますので、気になる方はぜひ参考にしてみてくださいね。

排卵日に下腹部痛を感じるのは何故?

排卵痛とは?

生理じゃないのに下腹部に痛みを感じる場合、それは排卵に伴う排卵痛の可能性があります。もし、痛みが起こる時期が決まって生理開始日から2週間後くらいであれば、排卵痛が痛みの原因である可能性が非常に高いです。

排卵痛とは、読んで字の如く排卵の時に生じる痛みのことです。排卵は、まずホルモンの作用により原始卵胞がいくつか作られます。次に、作られた原始卵胞の中から選ばれた優秀な卵胞が1つだけ成長します。卵胞が成熟すると、今度はその卵胞から卵子が飛び出していくわけです。

ここでは、女性ホルモンの1つである黄体ホルモンが作用するようです。このように、卵胞から卵子が飛び出すときに、痛みを感じることがあり、それが排卵痛と呼ばれるものです。排卵痛の主な症状は、腰痛や下腹部痛で、似た痛みとしては生理痛があります。

全く痛みを感じない人もいれば、痛すぎて眠れないという人、骨盤のあたりが痛み立っていられない人もいるようです。排卵が起こる5時間ほど前から、排卵が終わってから1時間くらいの間に強い痛みを感じ、その後少しづつ痛みが落ち着いてくる人が多いようです。このように、その症状には大きく個人差があることが分かっています。

排卵痛の原因を知りたい!

排卵痛が起こる原因は、主に2つあります。1つは、女性ホルモンと、排卵の後に子宮に残っている黄体とや呼ばれるものが影響しているのではないかと言われています。卵胞から卵子が飛び出して行ったあと、卵巣内には黄体というものが残り、卵巣が腫れてしまいます。この腫れのために下腹部に痛みを感じたり、お腹の張りを感じることがあるのです。

更に、排卵の後は黄体ホルモンの分泌量が増えてきます。黄体ホルモンは腸の動きを鈍くしてしまうので、下腹部に違和感を感じることが多くなるのではないかと言われています。

2つ目は、排卵が原因で卵巣に物理的に傷が付いてしまうことです。排卵時には、卵子が卵巣の壁を破って子宮に向かって飛び出していきます。そのため、卵巣の壁に排卵の度に傷がつきますし、少量の出血を伴うことも珍しくありません。この排卵時の衝撃による傷と出血が、排卵時の下腹部痛のもう1つの原因と考えられています。

あまりに下腹部痛が酷い時はどうすれば良いの?

排卵痛って治療出来るの?

排卵痛は、月に1度、排卵の時に起こるだけですので、普段の生活にあまり大きな影響がないようでしたら、改めて治療ということはしないようです。しかし、日常生活に支障が出るほど痛む場合など、毎月毎月激しい痛みを感じるようなら、病院を受診してみましょう。

このような時は、他の病気の可能性を考え、ピルを飲んで排卵を止め、痛みが排卵によるものなのかどうかを確認したりすることもあるようです。生理や排卵は、毎月来るもので、不快な症状も大変でも仕方ないと思ってしまいますが、排卵痛に隠れて違う病気になってしまっている可能性だってありますので、あまりに大変な時は病院で確認することも大切です。

また、卵巣から出血してしまい、激しい痛みを生じてしまっているときは、薬による治療ではなく入院することもあるそうです。出血が止まらずお腹に血が溜まってしまった場合は、手術で止血することもあります。女性は痛みに強いですが、ひどい時は我慢せず早めに病院を受診しましょう。

排卵痛で受診する目安を知りたい!

排卵痛で寝込むことがあっても時間が経てば治ってしまいますから、受診することを躊躇ってしまうこともありますよね。下記に受診の目安をご紹介していきますから、受診するかどうか悩まれている場合には参考にしてみてください。

・受診や治療の必要がない場合
まず、排卵痛を疑ったら基礎体温表を付けるところから始めましょう。感じている痛みが本当に排卵によるものなのか時期を確認します。もし排卵に起因する痛みであっても、痛みが1日か2日で治り、痛みの程度も軽いようであれば受診の必要はありません。

・受診や治療が必要になる場合
毎月排卵期には鎮痛剤を服用しなければならなかったり、痛みが3日以上続き、日常生活に支障をきたすようであれば病院を受診しましょう。この時の治療では、まず低用量ピルを使用して2か月から3か月の間排卵を止め、症状が改善するかどうか様子を見ることになります。

また、普段は軽い排卵痛なのに突然強い痛みがあったり、痛みが1週間以上続く場合には、一刻も早く婦人科を受診するようにしてください。普段の排卵痛とは異なる痛みが長期間続く場合には、卵巣出血や黄体出血を起こしている可能性が高いですから、下手に我慢せず病院へ行くことが大切です。

排卵日の下腹部痛を和らげるために出来ること

体を冷やさない工夫をする

女性は冷え性の人が多いですが、身体が冷えると血行が悪くなります。排卵痛は身体が冷えるとひどくなってしまいますので、排卵痛をを悪化させないためには身体を温める工夫をすることが大切です。

まずは服装ですが、排卵の頃に薄着はやめましょう。夏でも冷房で必要以上に冷えてしまいますので、羽織るものを持っていたほうがいいです。特に腰回り、足元は冷やさないようにすることが大切です。

お風呂に入る時も、シャワーだけでなく湯船に浸かるといいですね。30分ぐらいゆっくり浸かりましょう。アロマや入浴剤を利用するのも、身体が奥からしっかり温まり、血行促進につながりますのでお勧めです。

また、冷たい物よりも温かい飲み物を飲むとお腹のあたりが温まりますので、排卵痛を和らげることが出来ます。意識しないと、身体を内部から温めるということはしませんが、それをすることでつらい排卵痛が落ち着きますので、ぜひ試してみてください。

筋肉をつける

激しいトレーニングを行う必要はありませんが、日常的に少しずつ身体を動かして、適度な筋力をつけておくことで、排卵痛を和らげる効果が期待できます。身体の代謝は、筋肉の量で決まります。つまり、筋肉のある人の方が代謝がよく、代謝がいいということは脂肪を燃焼するので熱が発生し、身体が温まるということです。

筋肉は、血液を循環させるのにも役立っていますので、筋肉がないということは血液の循環がよくないということです。それはつまり血行不良ということで、排卵痛をひどくする原因になってしまいます。

排卵痛などの痛みがある時や、体調のすぐれないときに無理に運動をする必要は全くありません。しかし、適度な筋力を付けておくことは重要です。食事でもしっかりとタンパク質を摂りながら、無理のない範囲で筋トレなどを継続しましょう。

排卵痛を和らげる食べ物を摂取する

体を冷やす食べ物や血行を悪くしてしまう食べ物を摂取していると、排卵痛が酷くなってしまいますので、これらの食べ物は避けましょう。代わりに体を温め、排卵痛を和らげる作用のある食べ物を取るようにするのがポイントです。

体を冷やす食べ物には、砂糖や小麦粉、コーヒー、トマトやキュウリなどの夏野菜、パッションフルーツなどの暑い地方で取れる果物が挙げられます
また、血行不良を招く食べ物には、ジャンクフードやバター、チョコレートなどの脂肪分が高い食べ物がありますので、これらの食品は出来るだけ避けるようにしてください。

体を温める食べ物としては、玄米、発酵食品、根野菜、生姜があります。特に生姜は体を温める食材の定番ですよね。食べるだけではなく生姜湯にするなど工夫して、積極的に摂取してみてください。
また、排卵痛を和らげる食べ物としては、温野菜、魚、プルーン、アーモンド、豆乳といったものがありますので、これらの食材も積極的に取るようにしていきたいですね。

マッサージを行う

体の冷えを軽減させるツボを利用しながらマッサージを行うことも、排卵痛対策には効果的です。

この時に押すツボは、三陰交という内側のくるぶしから指4本分上にあるツボです。このツボを親指の先で強く押しながら足の筋肉をほぐすようにマッサージしていきましょう。ツボの効果に加えて、足の筋肉をほぐし血行を良くする効果が期待出来ます。

この三陰交には、排卵痛を和らげる効果に加えて生理痛や更年期障害など女性特有の悩みに対して効果がありますから、覚えておいて損はないはずですよ。

下腹部痛が続いたり、他の症状が出る理由は?

もしかして月経前症候群かも?

排卵痛による下腹部痛が治まらず、3日から10日ほど続き、生理開始とともにピタッと症状が治まる場合には月経前症候群の可能性があります。もし、下腹部痛だけではなく、頭痛や腰痛、吐き気、胸の張りといった身体的症状に加えて、イライラや精神的に不安定になるといった精神的症状を実感しているようであれば、月経前症候群を疑いましょう。

月経前症候群の具体的な症状は、身体症状として下腹部痛に加え、腰痛、頭痛、むくみ、お腹や胸の張り、吐き気、めまい、倦怠感などが挙げられます。また、精神症状としては常にイライラする、不安、情緒不安定、眠気や睡眠障害、過食や食欲不振、抑うつ、集中力低下といったものがよくみられる症状です。

もしこれらの症状が日常生活に支障を来すレベルのものである場合は、まず生理周期との関係を確認して、婦人科を受診して相談するようにしてください。受診する際には、現れる症状を記録しておくとスムーズに行うことが出来ます。

月経前症候群の原因を知りたい!

月経前症候群が起こる理由は様々にあり、現在のところまだ完全には解明されていません。ですがその主な原因は女性ホルモンのバランスの変化にあると考えられています。

排卵から生理までの期間は、卵胞ホルモンであるエストロゲンと、黄体ホルモンであるプロゲステロンの分泌量が増えます。ですが、生理が近づいてくるとエストロゲンとプロゲステロンの分泌量は急激に低下してしまうのです。この急激な低下により、脳内ホルモンや神経伝達物質に異常が引き起こされ、月経前症候群として症状が現れてくるという説が有力です。

ですが、脳内ホルモンや神経伝達物質はストレスなどの影響も強く受けますから、一概に女性ホルモンの影響だけが月経前症候群の原因であると言い切ることは難しいのです。

月経前症候群は治療できるの


月経前症候群でよく選択される治療法は、大きく分けて4種類あります。

1) 症状の記録をつけ、自分の月経前症候群を把握する

症状がそこまで酷くない場合は、自分の月経前症候群のリズムを知ることでセルフケアを行えるようになる場合があります。

まず、症状の記録をつけて、自分の症状がいつ頃から出るのか、どのような症状が出るのかを理解します。ある程度自分のリズムが見えてきたら、症状が出る前に自分なりのストレス緩和法やストレス発散法を試しましょう。月経前症候群は症状が悪化する大きな原因にストレスがあると言われていますので、事前にストレスを緩和出来るようになるだけでも、かなり症状が和らぐことがあります。

2) 排卵抑制治療

低用量経口避妊薬(低用量ピル)や低用量エストロゲン・プロゲスチン配合剤を用いて、排卵自体を止めてしまう方法です。
月経前症候群の原因には、排卵に伴う女性ホルモンバランスの変化が大きく関与していますから、排卵が止まることで月経前症候群の症状は改善されます。また、これらの薬は服用している期間のみ排卵を止めるものですから、将来の妊娠には影響を与えないことが証明されています。

3) 対処療法

症状を緩和するために選択される治療法です。下腹部痛や頭痛などに対しては、非ステロイド系の鎮痛剤を処方して痛みを和らげます。また、むくみの症状が酷い場合には利尿剤や尿量を増やす抗アルドステロン療法を行い、むくみを解消させます。
もし精神症状が強く見られる場合には、精神安定剤や抗鬱薬の1種であるSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害剤)が処方されることもあります。

4) 漢方療法

漢方薬は自然の生薬ですから副作用も少なく、継続して服用することで根本的な体質改善効果を期待することが出来ます。自分の症状に合わせて漢方医に処方してもらうのがベストですが、なかなか時間が取れない場合にはドラッグストアや薬局などで自分の症状に合うものを探してみてください。

月経前症候群に対しては、当帰芍薬散、加味逍遥散、桂枝加竜骨牡蛎湯、抑肝散、温経湯などが良く処方される傾向にあるようです。

まとめ

排卵に伴う下腹部痛は病気ではなく、女性ならではの生理現象に伴うものです。ですから、痛みがあるからといって過剰に心配をする必要はありません。ここでご紹介した痛みを和らげる方法などを活用し、自分なりに痛みと上手に付き合っていきましょう。

ですが、あまりに痛みが酷い場合や下腹部痛以外の症状を伴う場合、また普段はそれほど痛みがないのに突然激しい痛みが長期間続くようになった場合は迷わず病院を受診するようにしてください。
月経前症候群の可能性もありますし、子宮や卵巣の病気になっている可能性もあります。この場合は適切な治療を出来るだけ早期に受けることが非常に大切です。

もし今、排卵時の痛みに悩まされていて、それが無視出来ない状態にあるのであれば、一刻も早く産婦人科で相談するようにしてくださいね。