生理の時に尿検査って大丈夫?やむを得ず検査を受ける際の対処法を教えて!

こちらの都合に関わりなく、行事としてやってくる健康診断。大切なこととはいえ、「生理と尿検査が重なってしまうかも」と考えただけで、気が重くなってきます。生理のときに尿検査を行うことは可能?採尿のコツは?検査結果に影響は出るの?など、「生理と尿検査」の疑問と対処法をまとめてみました。

生理と尿検査の予定が重なりそう!

ちょっと気が重いですが大事な検査です

「尿検査」は、とても手軽で、しかも苦痛を感じることなく実施できます。しかも、わずかな尿から、いろいろなことを調べることが可能なので、私たちの健康状態を知るうえでは、非常に有益な検査の一つとされています。

とはいうものの大変手軽で便利ではあるのですが、女性にとってはちょっと憂鬱な検査でもありますね。

「生理にぶつかりそうだな」と考えただけで、健康診断が面倒に感じられることもあるかと思います。特に、学校や職場など、男性も女性も一斉に行われるような集団検診の場合、検体の提出時に多少の抵抗を感じる人もいるでしょう。

しかし、体の状態を知るうえではとても大切な検査ですから、できるだけベストの状態の検体を提出したいものです。

そもそも尿検査で何がわかるの?

尿検査をするとどんなことがわかるのかご存知ですか?検診や病気の有無を知らべる時に必ずするのが尿検査ですね。尿からどんな情報がわかるのかというと、尿中にある血液や、細胞の有無や、出ていた細胞がどんな形をしているのかを調べることができます。

また尿中のタンパク質や、腎臓機能を示す物質が尿中に現れていないかどうかを確認するために行います。多くは腎臓や尿路の状態がわかりますが、感染や発熱といった状態をあらわす指標にもなります。尿をつくる腎臓には、不要な老廃物がたくさんろ過されていきます。再利用できるものはここで、再び血液の中に戻され、そうでない不要なものは尿として排出されるのです。

ですから、尿を調べることで、腎臓の機能が正常に働いているのかを確認することができるのが、尿検査ということになります。

腎臓を調べることが大切な理由

元々腎臓から血液中に再利用されるものが、尿中に出てきていれば、当然腎臓の機能がおかしいということになります。逆に本来あるべきものが無い場合も、体内に毒素が溜まってしまうので、腎臓が大きな負担を強いられることになります。

このように腎臓が機能低下を起こして腎不全になった場合に、尿検査を行うと腎臓の機能の良し悪しが検査データとして現れていきます。

このように腎臓は排泄に関わっている臓器ですが、実はそれだけの役割ではなく、血液を作る機能を調整したり、ホルモンを分泌していき、体内の血圧を調整するといった、私たちの生きる上での基本となる生命維持に必要な調整を行っている臓器でもあります。

それにもかかわらず、腎臓と言う臓器は病気が起こっても症状が現れないサイレントキラーと呼ばれる疾患を持つ臓器で、このサイレントキラーと呼ばれる腎臓病にかかると、命の危険もはらんでいるという非常に注意したい臓器なのです。

ですから自覚症状がない腎臓の病気を発見するために、簡単に尿検査を行って尿中の物質を調べることは非常に有益です。尿検査は痛みもなく、思い立ったら何時でもできるので、定期的に検査しておくのも安心でしょうね。検診や人間ドック、病院の基本的な検査でも尿検査は必須になっています。早期発見のためには、とても大切な検査なのです。

生理の時に尿検査をするとどうなる?

生理の時に尿検査は可能?

生理中でも尿検査を実施することはあります。

健康診断ではなく、何らかの不調などで病院を訪れて尿検査を行うときなどには、生理中であることを申し出た上で、実施することもないわけではありません。受付に「生理中」であることを申し出て検体を提出すると、その影響を加味したうえでの変動であると判断した数値の範囲で、結果を出されることがあります。

こうした時には、お医者さんや看護師さんから、「生理中ですか」などと尋ねられることもありますから、恥ずかしがらずに申し出るようにしましょう。

影響の出る検査項目は?

すでに述べたように、尿検査は基本的に「腎臓」の機能について調べるものです。健康に問題もなく、腎臓も正常な場合なら、タンパク質や血液は尿中に出ません。ところが、尿検査で検査した時に、「尿鮮血が陽性」であったり、「尿たんぱく陽性」ということなら、腎臓やその経路の何らかの異常が起きているということになります。

生理のときに尿検査のための検体を採取すれば、当然のことながら経血などが混入します。そのため、尿潜血や尿蛋白の検査結果が「陽性(+)」となります。尿潜血の反応が「陽性(+)」の場合、膀胱炎などの尿路系の器官の感染症や、慢性腎炎なとが疑われます。また、尿蛋白の反応が「陽性(+)」の場合には、慢性腎炎、ネフローゼ症候群、尿路感染症などが疑われます。

こうした感染症は実は尿路の短い女性に多く起こりやすいといわれています。男性は尿路がとても長いので、菌が尿路に侵入しても、感染するまでに尿と一緒に流れでてしまいます。なので女性の方に感染症が多いのです。

特に多いのが膀胱炎や尿路感染症になります。また、冷え症の人やむくみが酷い人に多いのが、腎臓に機能低下が起こり、水分のコントロールができなくなってしまうといったこともあります。

ところが、生理中に採取した検体では、血液やタンパク質の反応が、生理によるものなのか、腎臓や尿路の機能不全によるものなのか、判断することが困難になります。つまり、尿検査で判明するこうした病気の兆候を、把握することができなくなってしまうというわけです。これが、「生理中の尿検査はNG」とされる理由だそうです。

なお、同様の理由で、便潜血検査や子宮頸がん健診などの検査にも影響が出ます。これらの検査や検体の提出は、別な日程で行うことが望ましいのです。

生理と尿検査が重なってしまったら

申し出て「再検査」の日に提出する

生理中に尿検査を行った場合、採取した尿には血液でいっぱいになり、正しいデータが取れません。ですから、それほど尿検査が重要にならない場合には、尿検査は控えて他の検査で病気の判断を行うこともあります。また、どうしても重要な検査の場合には、再度来院した時に尿検査を行います。

その際には尿検査の他にも超音波検査なども並行して行うこともあるでしょう。尿検査の再検査だからと言って、非常に重篤な疾患の心配があるという前提ではなく、生理中で単に尿が赤くなってしまって検査ができないからそのような対応になっているので、その点は誤解のないようにしたいですね。

当然潜血がでて腎機能も低下していた場合、重篤な疾患であることもあるのですが、生理中で再検査と言われたから必ず病気が潜んでいるという事ではない事を理解しておきましょう。

申し出てそのまま提出する

生理中の検査は基本的に不可能だと先述しましたが、稀に生理中でも採尿をして検体を提出することもあります。その際には必ず「生理中」であることは申告しておきましょう。病院によっては生理中であると告げるものなかなか恥ずかしい方のために、採尿の場所にカードを用意して顔を合わせることなく、生理中である旨を伝えることもできる施設もあるようです。

万が一忘れたとしても、検査データや尿の様子を見れば、生理中であることはわかりますが、生理がそれほど多くない時には、潜血と混同しやすいのでやはり申告しておくことが大切になります。

生理の直前直後なら、尿検査しても大丈夫?

「なんとかぎりぎりセーフ!!」という生理の終わりかけのタイミングで検査をすることもあるかと思います。生理で最も血液量が多い時は、一見して生理とわかりますが、生理予定の前後というのは実は一番注意が必要な時期です。生理の前後では一見すると、血液はありませんが、目に見えない血液が出ていることがあるからです。

ですから場合によっては「尿潜血陽性」となり、異常とみなされることもあるのです。その結果検査をもう一度再検査したほうがいいいという「要検査」という結果になってしまうこともあります。女性の場合には、生理ではない時に採尿しても「尿潜血」の反応などが出やすいといわれるため、再検査の対象となることも少なくありません。

「再検査」と言われればあまり気持ちのいいものではありませんが、尿検査の前後で生理であったのであれば、その影響が出ている可能性もあります。いたずらに不安にならず、しっかりと再検査を受診しましょう。

生理が終わって3日後ぐらいの尿検査はOK

上述のように、生理が終わって経血が見られなくなっても、尿には血液反応が出ることがあります。

では、具体的に生理後はいつごろからなら採尿しても大丈夫なのでしょうか。

経血の量や生理期間など個人差はありますが、経血が見られなくなって3日ほど過ぎれば、採尿しても問題はあまりみられないそうです。つまり、生理が始まって10日ぐらいの間には、尿検査は行わない方が無難かもしれません。結果的に、二度手間になる可能性もあります。ですから、まだ影響があるかなと思うときには、次回に見送る方がよいかもしれませんね。

やむを得ず生理中に尿検査を受けるときには

採尿前のポイント

以上のように、生理の時には尿検査は控えるべきですが、どうしても採尿しなければならない、というときには、できるだけ膣内からの経血や分泌物が混じらないようにしたいものです。そのためのポイントをいくつかご紹介しましょう。

普段からタンポンを使っていて抵抗がない方でしたら、タンポンを挿入してから採尿すると良いでしょう。分泌物や経血を混入させることなく、採尿することができます。どうしても採尿の必要がある時や、再度再検査は嫌だなという時には、タンポンを利用するのも一つの手段です。

抵抗があって普段はナプキン派という人や使い慣れない人は、採尿前の短時間だけ我慢するというのも一つの方法ではあります。ただし、慣れていないとうまくいかないということもありますので、無理はしないようにしましょう。

なお、採尿前に便器に備え付けられている洗浄機能で、陰部を洗浄するという方法もあります。また、自宅で採尿するときには、その前にシャワーを浴びるなどという方法もあるようです。

しかし、こちらは洗浄したときの水分が混入する可能性があるという指摘もあり、賛否両論がみられます。気になるようであれば、滅菌ガーゼなどの清潔な布で陰部をきれいに拭き取るなどするとよいでしょう。

採尿するときのちょっとしたコツ

採尿するときにもちょっとしたコツがあります。最近はあまり見かけなくなってしまいましたが、実は女性が採尿するときには「和式」便器のほうが適しているそうです。その理由は、女性の体の構造にあります。

「和式」の便器は、便器をまたいで利用しますから、両足を少し開いた状態をキープする姿勢になりますね。この際に、外陰部のひだの部分が当たらないように腹圧をかけて勢いよく尿を排出すると、ひだが左右に分かれて広がり尿道から離れていきます。こうすると、膣内の経血や分泌物が混じることなく、尿を採尿することができます。

ただし、これは必ずしもすべての女性にあてはまるわけではなく、体型や年齢などによっても、個人差があるそうです。自分の体がどのような状態になっているかは、お風呂に入ったときなどに鏡を当てて調べてみましょう。

ちょっと抵抗のある行為かもしれませんが、自分の体のことを知ることはとても大切なことです。女性の体は特にデリケートですから、自分の体を「知らないことが美徳」ということはありえません。思い切ってこの機会に確認してみましょう。

「洋式」便器の場合には、便座が狭くて採尿がしにくい場合がありますから、なるべく足を広く構えて、尿道が広くなるようにしてみましょう。最近の便座は小さいタイプのものもありますので、ちょっとした工夫で採尿はいくらでもしやすくなります。工夫して採尿してみましょう。

外陰部のひだが左右に広がらない場合には、タンポンを使うときのように手で広げるのも一つの方法です。ただし、その際には、手指を消毒するためのウェットティッシュなどをトイレに持ち込むのを忘れずに。

尿検査に必要な量はほんの少し

紙コップのような容器を渡されるので、ビールのように「なみなみと」入れたほうがいいのかななどと思っていませんか?

実は、尿検査に必要な尿の量はほんの少しです。カップに1センチ程度で十分といわれます。それに対して、ヒトの膀胱はだいたい尿が200~300ミリリットルたまると、尿意を催して排泄を促します。つまり、1回に200ミリリットル程度の尿が排泄されるわけですから、採尿するには十分な量かと思います。

ですから、最初に出てきた尿は捨てましょう。その後、中間くらいに出てきた尿をカップ1センチ程度採取します。この方法は、生理中であるなしに関係なく、有効です。尿検査の採尿は、「出始めではなく中間を少し」ということを覚えておいてくださいね。

再検査となるのは生理の場合だけではありません

腎臓はとてもデリケートな臓器です。特に、ストレスや過度の疲労、発熱などの影響を受けやすく、そうしたときには生理ではなくても蛋白などが陽性(+)反応を示すことがあります。ですから、生理の予定ではなくても、健康診断の前には、できるだけ体調を整え、過度の飲酒などは控えるようにしましょう。

腎臓に何らかの異常がみられる場合には、安静にしていても尿に影響がみられるといいます。ですから、学校などで指導されたように、採尿するのは、朝起きて最初の尿がベストです。

できるだけベストの状態で健診を

尿検査は、10項目ほどの検査が行われます。私たちの健康にとって、その一つ一つがとても重要なデータであることはいうまでもありません。ですから、検体を採取する際には、ベストの条件のもとで行いたいものです。

女性の場合、どうしても生理周期に健康診断などの日程があわないということがでてきます。できれば、生理と生理の中間ごろに尿検査を実施するのがベストといわれています。自分の生理周期をよく考えて、可能ならば健康診断の日をずらしてもらうか、あるいは尿検査など、生理の影響を受ける可能性があるものは別日程での検体の提出をお願いしましょう。

プライベートなことなので、ちょっと恥ずかしいということもあるかと思いますが、大切なことですので、面倒くさがらずに対処してくださいね。