排卵日付近に出血すると妊娠の可能性は?意外と知られていない排卵日出血と妊娠の関係

生理と生理の間にある排卵日。その頃に出血があった場合、妊娠の可能性は上がったり下がったりすることはあるのでしょうか?排卵出血と妊娠可能性の関連についてご紹介します。

排卵日出血と妊娠の関係

生理と生理の間にほんの少しだけ出血があった場合、それは排卵出血かもしれません。妊娠を希望する方は、今回は妊娠できなかったのではないかと不安になったり、逆に妊娠の可能性が高いのではないかと期待したりするかもしれません。排卵出血と妊娠可能性に関連はあるのかについてご紹介しています。

また、妊娠を希望している方が気にする出血としてもうひとつ着床出血というものがあります。排卵出血と着床出血の見分け方や、排卵日を知る方法などについても簡単にご紹介しています。

生理と生理の間に出血!それって排卵出血かも

前回の生理開始から2週間くらいの時期、次の生理予定日とのちょうど間くらいに2~3日程度オリモノ程度の少量の出血が起きることがあります。色は鮮血だったり茶色や茶褐色、黒っぽい色やオリモノと混ざってピンクに見える場合など様々です。

特に、妊娠を希望している人にとっては、思わぬ時期に出血があると気になってしまうものですよね。生理以外の期間に出血しているという点において不正出血の一種ではありますが、心配することはありません。生理が28日くらいの周期で安定している人なら、前回の生理から2週間後というのはちょうど排卵の行われる時期になります。

また、このタイミングで起こる出血は排卵出血と呼ばれ、身体に何か問題があるわけではなく、排卵をきっかけに少量の出血が起こってしまっているだけです。中間出血とも呼ばれるのは、生理と生理のちょうど中間で起こる出血だからという理由のようです。毎月必ず起こる人もいれば、全く起こらない人もいますし、起こったり起こらなかったりする人もいます。その様子は個人差が大きいようです。

排卵日に出血する理由は?

まずひとつめとしては、排卵期に女性ホルモンのバランスが一時的に崩れることが挙げられます。このとき、子宮内膜が少しはがれることによって少量の出血が起こる場合があります。これが排卵出血となるのです。この出血の場合、排卵日の少し前から出血が見られることもあります。

もうひとつは、排卵のときに卵が卵巣の表面を破って出てきます。この時に起こる出血が卵管や子宮を通って外に出てくるのが排卵出血となる場合もあります。破れた衝撃を痛みとして感じることもあります。これが排卵痛と呼ばれるものです。この出血の場合、出血は排卵の後となります。場合によっては、排卵から時間が経ってから出血が見られる場合もあります。

どちらの原因だとしても、女性の体に起こる自然なことで特に心配する必要はありません。また、排卵出血は必ず起こるわけではないので、排卵出血がないからといって排卵していないというわけではありません。排卵出血がある女性は5%前後と言われていて、排卵出血を体験したことがない女性の方が多いようです。

排卵日に出血があると妊娠できない?

排卵日に出血してしまうと妊娠できないのではないかと不安になる人もいるのではないでしょうか。しかし、排卵出血があったからといって妊娠できないということはありません。排卵出血があった周期に妊娠したという人もたくさんいます。

排卵日に出血があった場合、現在の妊娠の可能性が気になる人もいるかもしれません。しかし、排卵出血は排卵日前後に起こる出血というだけであって妊娠の有無とは全く関係がありません。つまり、排卵出血があったから妊娠しているともしていないとも言い切れないのです。

また、排卵日と排卵出血のタイミングも人によって様々です。排卵日の数日前から出血が起こる人もいれば、排卵してから出血する人もいます。排卵出血の直前に性行為があったからといって、それが受精しやすいベストなタイミングだったとも言い切れません。

一般的に、排卵日に性行為があった際に自然妊娠する確率は20%から25%と言われています。この確率は、排卵出血があった場合にも変化しないと考えてよいでしょう。妊娠の確率を上げたいならば、排卵日にとらわれず性行為の回数を増やすことが最も近道であると言われています。

排卵日出血の後にタイミングを取ると妊娠しやすい?

排卵出血があったということは、排卵があったということ。ということは、出血を確認したら妊娠しやすいタイミングということになるのでしょうか?

実は、そうとは言い切れないのです。なぜならば、出血は体の外に出てくるまでに時間がかかります。今体の外に出てきた出血が体の中で何時間前に出たものかはわかりません。排卵してから卵子が妊娠可能な時間は6時間から24時間と言われています。そのため、出血を確認した時点で卵子が妊娠可能な状態であるとは限りません。妊娠する可能性はありますが、出血を確認した時点ではすでに遅いという可能性もあるのです。また、出血中の性行為は病気感染などのリスクもあるため避けた方がよいでしょう。

さらに、「排卵日が一番妊娠しやすい」と考えている方も多いかもしれませんが、実はこれは誤解なのです。最も妊娠しやすい期間とは排卵日を含めた前後5日間とされています。排卵日をはさんで前3日、後1日の合計5日間です。卵子が妊娠可能な時間は上記のとおり6時間から24時間です。この時間は人によって異なります。それに対して、精子の生存期間はこれも人によって異なりますが2日~5日間と言われています。現在の技術では排卵日を特定できても、排卵の時間まで特定するのは不可能です。

例えば6時間しか生きない卵子だった場合、午前中に排卵があって午後にタイミングを取ったのでは遅いということになります。精子が卵管にたどり着くまでにかかる時間は1時間程度と言われていますので、それも考慮しなければなりません。それを考えると、排卵日前にタイミングを取り精子が卵管で排卵を待機している状態の方が受精しやすいと言えるのです。

また、上記のとおり排卵出血の原因には2種類あります。自分がどちらのタイプの排卵出血を起こしているのかは判断できませんし、回ごとに排卵出血の原因が異なる可能性もあります。妊娠を希望するならば排卵出血を目安にするよりも基礎体温を測ったり、生理日の記録をつけたりしながら排卵日の目安を予測する方が可能性は高くなるでしょう。

排卵期をかなり過ぎてから出血があった

基礎体温や排卵検査薬などを使って排卵日を正確に特定できているにも関わらず、排卵日から1週間から10日過ぎて少量の出血を確認したという場合、その出血は着床出血かもしれません。

着床出血とは、精子と卵子が受精し、子宮内膜に着床したときに起こる出血のことです。受精卵が子宮内膜に潜り込む際に子宮内膜の一部がはがれて出血となって現れるものです。この着床の完了をもって妊娠成立となります。出血があった後、生理予定日を1週間以上過ぎても生理が来ない場合には婦人科を受診しましょう。

ただし、着床出血は必ず起こるものではありません。着床出血がないからといって妊娠していないとは限りませんので注意が必要です。

病院に行った方が良い場合は?

一般的な排卵出血ならば心配することはありませんし、妊娠に対して何か影響があるということもありません。むしろ、排卵出血があるということはきちんと排卵がある証拠でもあります。しかし、以下のような場合は病院で受診するのをオススメします。

排卵期・生理期以外の出血

生理の際の出血はもちろん、排卵期の出血も特に心配しなければならないようなものではありません。しかし、それ以外の時期に出血した場合には原因を突き止めるために一度婦人科を受診した方がよいでしょう。

出血量が多い

排卵出血の場合、出血量はオリモノ程度と非常に少ないのが特徴的です。もしも通常の生理のように出血するなど出血量が多いと感じた場合には、排卵出血ではない可能性がありますので婦人科を受診してください。

長期間だらだらと出血する

排卵出血の場合、出血する期間は長くても3日間と言われています。体調や出血量によっては1日経たずに出血がなくなることも珍しくありません。1週間以上出血が続く場合には別の原因が隠れている可能性がありますので婦人科を受診するのが良いでしょう。

痛みがひどい

排卵に伴う排卵痛が現れる人もいますが、痛みがあまりにもひどくておかしいと感じる場合には婦人科を受診しましょう。病気など別の原因で痛みが現れることもありますし、排卵痛だとしても痛みを軽減する薬などを処方してもらえる場合もあります。

排卵出血と思われる出血の後生理が来ない

排卵出血だと思われる出血の後になかなか生理が来ない場合、排卵以外の何らかの理由による不正出血だった可能性があります。この場合、病気の可能性もありますので早めに婦人科を受診することをオススメします。また、排卵出血があっても妊娠の可能性は通常通りありますので、生理予定日を1週間過ぎても生理が来ない場合には妊娠検査薬を使用したり産婦人科を受診するなどして妊娠の有無を確認しましょう。

無排卵でも、ホルモンバランスが崩れた場合にこのような出血の仕方をする場合があります。また、非常に少ないながらも子宮がんや性感染症が出血の原因となっていることがあります。このような不正出血を長く放置し続けてしまうと不妊の原因となったりすることもありますので、不自然な出血だと感じた場合には婦人科を受診しましょう。

排卵日が不明で排卵出血なのか判断できない

排卵日がいつなのかはっきりわからないという場合には基礎体温を測ってみてください。低温期と高温期の境目あたりで出血が起こっていれば排卵出血だと考えられます。その境目あたりから1週間程度後の出血ならば着床出血の可能性があります。このように、妊娠を希望する場合には基礎体温はとても重要なデータになります。何か体に変化が起こったときには基礎体温の様子がいつもと変わったり、高温期が長く続くことで妊娠に気が付くこともあります。不正出血を早めに見つけたり排卵期を特定するためにも、日ごろから基礎体温を記録しておくことをオススメします。

また、最近ではスマホのアプリで生理日を記録すると排卵日に加えて次の生理予定日や妊娠しやすい期間を教えてくれるアプリもあります。代表的なものはルナルナです。
現在妊娠を希望している方がタイミングを知るために利用するのはもちろん、妊娠を希望していない方も生理の記録をつけておくと将来妊娠を希望するようになったときに役に立ちます。生理周期に伴う体調不良などがいつごろ起きるのかなども記録しておけば段々と予測できるようになります。また、次回以降の生理予定日がわかれば旅行などの予定をたてるのにも便利です。

排卵出血ではない不正出血の原因

子宮がん

女性特有のガンである子宮がんは、子宮の内側にある上皮細胞という部分から発生してしまいますが、出来る場所によって2種類の呼び方をします。まず、「子宮体がん」と呼ばれるものは、子宮の奥の方の粘膜にがんが出来てしまうものです。そして、「子宮頸がん」と呼ばれるものは、子宮頚部、つまり子宮の入り口付近にがんが出来てしまう症状の事を言います。

「子宮頚がん」の原因はヒトパピローマウイルスで、これは男性の性器に潜んでいるため、性交時に子宮の入り口付近の細胞に感染すると考えられています。このヒトパピローマウイルスは通常、免疫力によって排除されるのですが、ごく一部の女性はウイルスが排除されずに「子宮頸がん」を発症してしまうようです。

それに対して「子宮体がん」は、排卵障害があることで、エストロゲンという女性ホルモンのみが長期間分泌されることが、がんの原因になっていると考えられています。

子宮がんは初期段階では自覚症状がないようですが、不正出血やおりものの増加などがみられるため、そうした変化を見逃さないことが早期発見に繋がります。そのため普段から注意しておくこと、それから不正出血などなにか変化がみられた場合は婦人科を受診することが勧められています。

卵巣ガン

子宮の左右にひとつずつある卵巣に悪性腫瘍ができることを、卵巣がんと言います。卵巣は腫瘍ができやすい臓器で、それは卵子を育てたり、女性ホルモンを分泌したりと、様々な細胞が活発に活動していることが理由とされています。

卵巣がんは、卵巣が身体の奥にあることから初期段階ではほとんど症状がみられず、症状が現れた時には既にかなり進行しているケースが多いと言われています。

腫瘍がある程度大きくなってきた場合にみられる症状は、下腹部にしこりを感じる、腹部膨満感、頻尿や尿が出にくいなどの排尿障害、便秘、それから卵巣の機能に異常をきたすことで、月経異常や不正出血が起こるとされています。もしこうした症状がみられる場合は、できるだけ早く婦人科を受診するようにしましょう。

子宮筋腫

子宮筋腫とは良性の腫瘍で、形成される場所によって「粘膜下筋腫」「筋層内筋腫」「漿膜下筋腫」の3つに分類されます。

子宮内膜に出来てしまった筋腫は「粘膜下筋腫」と呼ばれます。粘膜下筋腫が出来てしまった場合に身体に起こる症状は、主に月経に関係したものが多く、月経時の出血量が増え、痛みが増し、回数が増えてしまうこともあるようです。また、不正出血や貧血、息切れや動悸なども起こってしまうと言われています。

子宮の壁にある筋肉の中に出来てしまった筋腫を「筋層内筋腫」と呼びます。筋腫が小さいうちは特に症状も出ないようですが、大きくなってくると様々な症状があらわれてきます。子宮変形の原因になったり、便秘、頻尿、腰痛、下腹部痛の原因にもなってきてしまうようです。

子宮外側を覆っている漿膜に出来てしまった筋腫は「漿膜下筋腫」と呼ばれます。ほとんどの場合が症状が出てきませんが、もし症状が出てきても軽いものが多いとされています。例えば腰痛、頻尿、下腹部痛、下腹部のしこりなどがあるようです。しかし、まれに筋腫がねじれてしまうことがあり、その時は急な激しい腹痛が起こってしまうそうです。

子宮筋腫ができてしまうと、受精卵が着床するスペースが減ったり、変形することで受精卵が着床しづらくなってしまうため、初期流産を引き起こすリスクが高まると言われています。早期発見のためには、不正出血などの症状を見逃さないことが重要と言えます。

子宮内膜症

本来ならば子宮内にしかないはずの組織や内膜が、子宮以外に運ばれてしまう病気のことを子宮内膜症と呼びます。子宮以外に出来てしまった子宮内膜も、子宮内に出来た子宮内膜と同じように剥離しますが、問題なのはそのあとです。

子宮内に出来ていれば、月経という形で血液と内膜を外に排出することが出来ますが、子宮以外の場所で剥離が起こっても出ていく場所がありません。ですから、剥離した内膜や血液は体内に溜まってしまい、他の内臓にくっついたり、チョコレート嚢胞を引き起こしてしまったりするのです。

子宮内膜症は妊娠したことのない女性に多いことが知られており、その原因は不明ですが、月経時に剥がれ落ちた子宮内膜の一部が、卵管を逆走して卵巣や腹部の臓器に達して増殖する、という説が有力とされています。

子宮内膜症は月経痛が激しくなることから始まり、出血量が増えたり、不正出血がみられると言われているので、こうした症状が思いあたる場合はできるだけ早く婦人科を受診することが勧められています。

子宮外妊娠

通常、受精卵は子宮内膜に着床し、そこで成長していくわけですが、子宮の外で着床が起こってしまうことを子宮外妊娠と呼び、別名「異所性妊娠」とも呼ぶようです。子宮以外の場所で着床してしまえばすべて子宮外妊娠ですが、そのうちの9割以上は卵管で起こってしまっているそうです。

子宮外妊娠は初期段階では特に症状が現れず、生理がなくなり、妊娠検査薬で陽性反応が現れるのは正常妊娠と同じです。ただ週数が進むと子宮以外の場所で受精卵が成長するため、不正出血や下腹部の痛みなどの症状が現れます。そうした症状は一般的には妊娠6週目頃からみられるようですが、最初は出血量や痛みは少なく、進行するにつれて出血量が増え、痛みも増します。

その後も放置した場合、卵管破裂などを起こし、出血性ショック状態による生命の危険を伴うことがあるため、早期発見が何よりも大切と言えます。そのために妊娠検査薬で陽性が出た場合は、できるだけ早く産婦人科を受診することが勧められています。

性感染症

性感染症とは、基本的に性行為によって感染する病気を指します。代表的な性感染症には「性器クラミジア感染症」があげられ、それ以外にも「淋病」や「性器ヘルペス感染症」「膣トリコモナス炎」「膣カンジダ症」などがあります。

性感染症の予防には「コンドームを着用する」「出血の恐れのある性行為をしない」「不特定多数のパートナーをもたない」という基本的な知識を持つことが重要とされています。性感染症を放置すると、子宮やその周辺に後遺症が残り、子宮外妊娠や流産、不妊症などの原因になることもあるので、予防は非常に大切です。

性感染症の症状は種類によって異なるものの、不正出血、おりものの色やにおいに異常があるなど、思いあたる症状がある場合は、早めに婦人科を受診することをおすすめします。

まとめ

排卵出血に関しては、妊娠している証拠であるともしていない証拠であるとも言い切れません。排卵出血の原因は複数ありますが、いずれにしても排卵出血と現在の妊娠状況についてはまったく関係がないのです。また、排卵出血があった周期では妊娠の確率が上がるのかという点についても、関連がないと言えます。排卵日に性行為があった場合、排卵出血があってもなくても妊娠の確率は20%から25%程度と言われています。

排卵出血後にタイミングをとれば妊娠しやすいのかという点についていえば、排卵出血は場合によって排卵の何時間も後に出血が見られる場合もあり、出血があってからタイミングを取ったのでは遅い場合も多く妊娠しやすいとは言えません。また、出血の最中に性行為を行うのは雑菌などが入る原因ともなりますので避けた方がよいでしょう。ただし、妊娠の可能性がまったくないわけではありませんから、妊娠を希望しない場合には安心しないようにしましょう。

出血量が多かったり痛みがひどい場合には排卵出血ではなく病気やホルモンバランスの乱れなど何か別の原因が隠れている可能性がありますので病院を受診してください。異常がある不正出血を放置すると不妊の原因になることもあります。また、排卵日から1週間程度過ぎてからの出血は着床出血の可能性も考えられます。

排卵日がはっきりわからないために排卵出血かどうか判断出来ないという場合には、基礎体温を計測するのがオススメです。スマホアプリを使って生理日を記録することで予測する方法もあります。

排卵出血自体は特に心配する必要はない症状ですし妊娠の可能性にも影響はありませんが、その他の異常があった際の不正出血ときちんと見分けられるようにしておきましょう。